レチノールとは?
『レチノール』という成分、みなさんご存知でしょうか。TwitterやInstagramなどで近年頻繁に聞く機会が増えたように感じます。
「皮むけする」「シワにきく」など色々なことが書かれていますが、一体この成分はどのようなものなの?自分は使ったほうがいいの?
こういった疑問点を解消するために今回記事を書かせていただきました。
レチノールの効果は?
レチノールがこれだけ最近注目を浴び始めた理由の一つに2017年に厚労省で医薬部外品としてシワ改善効果が挙げられると思います。
ではなぜこのレチノールにはシワを改善する効果があるのでしょうか?
肌が分厚いとシワが目立ちにくい?
肌が分厚いというと、古い角質が溜まっている状態を想像される方が多いかもしれませんがこれには注意です。
確かにターンオーバーという肌の新陳代謝は老化とともに遅くなっていき、それに従って古い角質は溜まりやすくなります。しかし肌の内側である真皮層ではコラーゲン、エラスチンという肌の弾力を支える成分が減少していきます。すると表皮細胞の機能も低下することで表皮も薄くなります。
レチノールは表皮を厚くしてくれる
レチノールはビタミンAです。ビタミンAは活性酵素を抑える抗酸化ビタミンです。
私たちの体は酵素を利用することで活性酵素の働きを抑えることで、老化やしみ、シワを予防することができます。しかし老化とともに酵素の量が減ってしまうのでビタミンAなどのレチノールのような抗酸化ビタミンが必要です。
レチノールは表皮細胞に分裂を促す働きを持っており、それによって表皮が厚くなります。すると表皮の凹凸が目立ちにくくなるため、シワが見えにくくなるというわけです。
レチノールは肌トラブルにも働きかける
細胞の分裂を促す効果をもつ(ターンオーバーを促進する)ことから、肌に溜まったメラニン(シミ)を排出することが期待できます。
また炎症を抑える効果も持つため、ニキビなどにも有効とされています。
効果が出るまでの期間
レチノールを使用してから効果が出るまでには1ヶ月ほどの期間を要すると考えられています。これはターンオーバーが平均28日ほどであることと関係していると考えられます。
レチノールは不安定な成分?
これまでみているとレチノールは万能の成分に見えますが、実は不安定ということでもよく知られています。
レチノールは酸化しやすい
レチノールは熱や光に対して不安定をいう特徴を持ち合わせています。そのため使い始めたら、用法容量をしっかりと守って使い切ることをおすすめします。
レチノール誘導体は安定性が高い
化粧品に含まれるレチノールは『パルミチン酸レチノール』や『ビタミンA誘導体』という安定性が高い状態で配合されています。
これらは医薬部外品や皮膚科で処方されるレチノールより作用が極めて弱くなりますが、皮膚内で分解されることで最終的に肌に作用します。
レチノールには副作用がある?(使用上の注意)
『A反応』『レチノイド反応』『皮むけ』などの名前でレチノールのデメリット、副作用はよく語られますが一体何なのでしょうか?
またレチノールを使用するに当たって気を付ける点もあるのでご確認ください。
レチノールのA反応とは?
ビタミンAは私たちの体の肝臓に蓄えられるのと同様に、お肌にもビタミンAが蓄えられます。
このビタミンAの量が不足しているとターンオーバーが遅れます。このターンオーバーが遅れている状態にレチノール(ビタミンA)を取り入れると、急にターンオーバーが始まるので突然皮向けが起こり、これをA反応といいます。
初心者のレチノールの使い方
A反応による皮むけは悪いものではありませんが、突然始まることでメイクノリが悪くなったり、皮が剥け落ちて見た目が悪くなったりという状態にもなります。
そのため初めての方は濃度が低い、化粧品の『パルミチン酸レチノール』などから始めて徐々に『頻度を上げる』『濃度を上げる』などしていくと皮むけしにくくなります。
またレチノールを使用しているからといって、必ずしも『肌トラブル=A反応』というわけではありません。
肌荒れがひどかったり、長引いたりしている場合はすぐに皮膚科に相談するようにしてください。
レチノールと一緒に取り入れたい成分
ここまでレチノールの特徴をみていただきましたがスキンケアはレチノールだけで完結するものではありません。
それではどんな化粧品や成分と相性が良いのかみていきましょう!
朝にビタミンC、夜にレチノール
レチノールは医薬部外品としてシワ改善に効果があるとされていますが、肌悩みでは美白にも取り組みたいですよね。
そこで取り入れていただきたいのがビタミンC製品です。
ビタミンCには紫外線によるダメージを抑えたり、ターンオーバーを促進してくれたりする効果があります。しかしビタミンCも熱や紫外線に弱いという特徴を持つので朝のスキンケアの仕上げには日焼け止めを忘れないようにしてください。
レチノールで乾燥しやすい肌をセラミドでバリア
レチノールとの組み合わせで取り入れたいのが『セラミド」です。
肌が乾燥しないようにバリア機能をサポートする細胞間脂質の主成分なのが『セラミド』です。レチノールで乾燥に傾きやすくなっている肌を、同時にセラミドでサポートすることで肌トラブルを事前に防ぐことが期待できます。
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